膝の痛みと一言で言っても、慢性的なものからふとした瞬間の急な痛みまで、症状の出方も様々です。
昔の古傷だったり歩き方だったり、スポーツのしすぎや足の形、そして加齢と、原因も様々あります。
その中でも慢性的な膝痛の多くは『変形性膝関節症』と呼ばれ、一般に良く聞く「軟骨がすり減ってるから仕方ない」と言われるものです。
なんと日本人の推定患者数は、約2530万人にものぼるのだそうです。
しかしレントゲンに映らないほどの軽度のものでも痛みが出続ける、生活する上で非常に厄介な症状です。
毎日7000歩歩いて何とか耐えて来たけれど…
膝痛を訴え来院されたSさんは、2年前に歩けないほどの左膝の痛みで病院に行ったもののレントゲンでも特に異常なし、マッサージを受けても全く症状が変わらず、それならばと「歩く」ことを選択された方です。
御年81歳の男性です。元々歩く習慣があったそうですが、痛む左足を引きずりながら少しずつ歩ける距離を増やしていかれたそうです。
毎日7000歩歩けるようにまでなったけれど、やはり日常的に痛みは残るし急に痛みが増して歩けなくなるときもあり、これからの生活に不安があるとのことでした。
一般的常識の話になりますが、現代の『変形性膝関節症』の治療法は、”保存療法”と”手術療法”が主で、新たに近年、”バイオセラピー”という3つ目の選択肢ができました。
Sさんの「歩く」という選択は保存療法にあたります。確実に成果を挙げられた、努力の賜物と言えるかと思います。
3つの選択肢
これ以上悪くならないことを目的とする”保存療法”では、薬で痛みを抑えること、安静にすること、体重管理、筋力強化、杖などの負担を減らす道具の使用などが主な治療例です。
骨切り術や人工関節といった手術により変形の原因を一時的、または代替するのが”手術療法”で、膝の手術を受ける人はなんとこの10年で約2倍に増えているそうです。
第三の選択肢であるバイオセラピーとは、患者自身の体から抽出した組織(血小板、幹細胞など)を膝関節に注入するという治療法です。およそ半年から1年に渡り効果が見込めるとされています。
手術をするほどでもない症状の場合、もしくは手術を回避したい場合は、保存療法かバイオセラピーという選択肢の中から膝の痛みの軽減に努めなくてはなりません。
しかしそもそも、”保存療法”も”手術療法”も”バイオセラピー”も対症療法に変わりありません。残念ながら完全に痛みがなくなるわけでも、痛みがぶり返さないわけでもないのです。
4つ目の選択肢
さて、Sさんの左膝についての話に戻ります。
結果から言いますと、Sさんは6回の施術でどれだけ歩いても気温や環境が変わっても、痛みは全くなく生活できるようになりました。
元々Sさんの左足は非常に硬く、ひきつりの強い足でした。膝関節だけでなく、その周りの筋肉や靭帯の張りや損傷、血管の詰まりが多数あり、またお若い時の古傷で左足首がまるでコルセットをはめているかのようにカチカチに固まった状態でした。
わごいちの施術で行ったことは、
①膝まわりの微細な筋肉や靭帯の癒着の解消
②膝裏の血管やリンパ管の詰まりの解消
大きくはこの2つです。
左足首の施術も並行して行いました。
膝はとても複雑に、そして緻密な構造をしています。その分組織同士が奥深くでくっつきやすく、炎症に繋がります。しかしその炎症に気付かず放置してしまうため、炎症部は拡大し、強固な詰まりとなっていくのです。
私たちは主に膝裏から詰まりを解消しますが、ただただ詰まりを押し流したり引きはがせばよいものではありません。複雑で緻密な構造ということは、例えばくっついている靭帯と筋肉に押しつぶされている血管は密接にかかわりあい、傷つけてしまう可能性も高いからです。
膝関節の中を触ることは、おなかの中を触ることを応用した当院独自の特殊な技術になります。内臓整体で培われた微細な手の感度が必要になります。
そうしてできる限り本来の足の状態に戻し、血液や関節液などの体液が循環しやすい状態を作ります。
詰まらない、循環する足
わごいちでも膝の詰まりがある人は年齢に関係なく本当に多いです。『変形性膝関節症』予備軍の人が日本中にどれほどいるか、これは悩ましい問題です。
余談になりますが、膝の痛みを訴え、手術をする人が飛躍的に増えてきた原因の一つに、現代の生活スタイルがあると私たちは考えています。
西洋式の生活スタイルになり、掃除道具も工夫が凝らされ、私たちは日常的に「しゃがむ」ことがほとんどなくなりました。つまり、膝をしっかり曲げきる必要が無くなったのです。
「死ぬまで自分の足で歩きたい」ときっと誰もが願うことで、しかし日常的な生活として膝を悪くする状況下で私たちは生きているのです。
膝に痛みを感じている人は、まず膝にできた詰まりを的確に取り除くことが先決です。ここに関してはどうぞわごいちの整体にお任せください。
施術である程度良くなれば、歩く、しゃがむなどの習慣を生活に取り入れることをおすすめしています。そうして膝施術を終えた皆さんから、「今も元気に自分の足で歩けています」と、喜びの声をいただいてます。
井上紙鳶
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