
令和7年もまた無事に龍田大社さんでの新春ご祈祷会を終えましたことご報告いたします。
ご覧の通りの晴天に恵まれ、身に沁みる寒気もまた心地よく、とても清らかな気持ちでご祈祷を受けることができました。
今年の願意は「日々丹誠」としました。

今年の風の言霊が「丹誠」と聞いた時、これはいいなと思いました。丹は丹田の丹。つまりおなかの真ん中、いのちの真ん中、わごいちが最も大切にしているものです。
おなかからの誠で「丹誠」、毎日ちゃんと丹誠を込め暮らしていけますよう、という意味で「日々丹誠」を願意にしました。
上田宮司様直々のご祈祷は、いつもながら丹田に響く素晴らしいものでした。

ご祈祷の後は、龍田山ハイキングに行きました。目的地の御座峰(ごさがみね)龍田の神様の降臨地とされるところですが、そこまでの往復で1時間半ほどです。
われわれはゆっくりなので2時間半のハイキングとなりました。

運動不足の人もいますし、ここは健康がウリの整体院ですから、ちゃんと準備体操をしました。
小2の女の子が、学校でしているラジオ体操の音頭を取ってくれました。歳を取ればとるほどラジオ体操が効きますね。笑

快晴でスタートした龍田山ハイキング。途中、上空を分厚い薄グレーの雲が覆うな~と思っていたら、はらはらと粉雪が。
「はじめての雪ー!夢がかなったー!」と無邪気に喜ぶ小二の娘さんを先頭に登っているうちに、だんだん風が出てきて少し吹雪模様に。
「八甲田山みたいー」と今度は大人がいうように、ほんの一時ですが、結構な雪風に身をさらしました。
それでも視界はクリアで地面もしっかりしていましたし、なんども下見してルートは熟知していますから、安心して雪を楽しみ皆で歩を重ねていきました。

風雪をかいくぐり辿り着いた御座峰(ござがみね)。
いつきても美しい苔の緑がこの日は雪の薄化粧で迎えてくれました。

二礼二拍手一礼でお参りした後、みんなで『おなかの詩』第13編を音読しました。
周りに誰もいない清浄な場におなかの歌が響き渡りました。
最期に、昨年の新春ご祈祷会で上田宮司より特別にいただいた御神酒を捧げ、清々しい気持ちで御座峰をあとに。
御座峰お参りの最中は、雪もおさまっていました。


御座峰をでるとまた吹雪いてきたので、軒先をかりて昼食を簡単に済ませ、さあ龍田大社さんまで折り返し。
しかし山の上でのこのお酒、格別でした。

帰り道は驚くほどの快晴に。
「結局、登り道だけ吹雪いたね」
「御座峰に参るために神様が穢れをとってくださったんだよ」
と笑いながらの楽しい下り道でした。

振り返ってみれば、快晴の下でのご祈祷、吹雪の登り道、そして帰り路はまた快晴。さまざまな風が吹き、翻弄されながらも変化に富んだ楽しい一日でした。
きっと御座峰が雪化粧をしたのは、私たちが訪れた一瞬だけだったと思います。そのあとすぐに溶けたはずですから。
そんな偶然もまたなにか見守ってもらっているようで、わざわざ一日空けてみんなで集まった甲斐があったなと感じます。
また今日はそれぞれ普段の生活に戻っていることでしょう。
忙しさ、もどかしさ、いらだち、ストレス、さまざまなものを感じて疲れ、だんだんと目の前のこと、自分のことしか考えられなくなる時もあるでしょう。
そんな時に「丹誠」、自分が頑張っているだけじゃないこと、いろいろな人やモノや自然に支えられていること、この空を思い出せますよう祈っています。
三宅弘晃