病院と整体院の違い
病院と整体院の違いについて、皆さんそれぞれに理解されていると思います。
・医師免許を持ったお医者さんと持たない整体師
・医療保険を使える病院と使えない整体院
・手術をしたり薬を処方できる病院とできない整体院
などなど一般に知られていると思います。
これだけを見ると、病院ではできることが整体院ではできない、できないことだらけの整体院など社会に必要あるのか、そんな疑問さえわいてきます。
はたして整体院は不要な存在なのか。整体院の存在意義とは。少し考えてみましょう。
整体院の法的地位とは
日本の法律では、整体は「民間療法」と分類されています。病院は国が医療機関として認め、国が認めた標準治療を行うところですが、整体院は国の認可を得ていない民間の(独自の)療法を行うところです。
つまり国は、「整体について認可も禁止もしていないよ」というスタンスで、その狭間に整体業が成り立っています。
整体院で禁止されていること
医療機関ではない整体院には、以下のようなことが禁止されています。
・「診断」や「治療」などの医療行為を行うこと
・「治る」「治療」などの言葉の使用
・健康食品や健康器具を販売する際に医薬品や医療器具と誤解されるような表記、説明をすること
整体院が病院や医療関係のようにふるまうのはダメだという事です。
整体師のなり方、医師のなり方
ところで医師や整体師はどうやってなるのでしょうか。
医師になるにはまず大学の医学部で6年間学び、その後国家試験に合格する必要があります。さらにその後2年間の研修医期間があります。
一方の整体師は特に決まりはありません。多くの人は民間の整体学校に行きますが、履修期間は学校によってまちまちです。学校に行かないでサロンや治療院で働きながら技術を学ぶ人もいます。
医師は最低でも医学部6年+研修医2年、対して整体師は自由。業界ではよく言うのですが、「誰でも明日から整体師」になれます。
整体業界の問題点
整体師には国家資格はありません。修行(訓練)期間も人それぞれです。非常に自由度が高い職種です。
その為、医師と比べて整体師の社会的信用は全体的に低くなります。中には「整体なんて信用できない」とあからさまに嫌う人もいます。
しかしそれも仕方ありません。誇大宣伝をして集客したり、不必要に長く通わせるような整体師も実際にたくさんいます。
どの業界にもそういう人はいますが、自由に参入できる整体業界ではそういう人たちが比較的多いのではと思います。もちろん真面目に頑張っている整体師もいます。
施術とは何か
医師が使う「治療」という言葉、整体師は使うことができません。その代わりに「施術(せじゅつ)」という言葉を使います。
治ると言ってはいけないので、施術つまり「あなたの身体に整体技術を使いますよ」と言っているのです。
施術をして治ってもそれは「なぜか治った」だけで「自分が治した」とは言えないのです。整体師のジレンマです。しかし仕方がありません。
治療とは何か
医師は自由に「治療」という言葉をつかえます。治療とは「病気を治して終わらせる」という意味です。医師が病気を終わらせるのです。
しかしよくよく考えてみると、ここに違和感が生まれます。病気を終わらせているのは本当に医師なのでしょうか。
動物や植物、生き物にはそれぞれの自然治癒力という働きを持っています。動物も草木も傷ついても自力で治してしまいます。
医療とは自然治癒力の代わりになるものではなく、その力を助けて促進させるもの、そのように理解するのが本当でしょう。治療している主役は自然治癒力、そのサポートが医療、そのように理解すると良いと思います。
整体の可能性
そのように考えると、整体の施術も自然治癒力をサポートするという意味では医療と目的が同じと言えます。その手段が違うということです。
わごいちでは「直さば治る」という施術ポリシーを揚げています。私たちわごいちがするのは異常状態を正常状態に戻す、つまり「直す」こと。
内臓を本来の位置に直す。筋肉の癒着や炎症を本来の状態に直す。骨や関節を本来の位置、かみあわせに直す。そうすれば自然治癒力が働きやすくなり病気をより早く「治し」ていくのです。
わごいちの施術ポリシー<直さば治る>。これは医療、整体問わず、生命体治癒の真理だと言えるでしょう。
わごいちとは何か
「直さば治る」と言葉にしたのは10年ほど前ですが、それ以前よりずっと私の中では原因を直す、そうすれば勝手に身体が治してくれるという確信がありました。そういう事例を毎日見てきたのです。
便秘、生理痛、腰痛、肩こり、逆流性食道炎、椎間板ヘルニア、漏斗胸、潰瘍性大腸炎、クローン病、糖尿病、本当に書ききれない病気がわごいちで「治っていった」のですが、それは私たちが的確に病気の原因を直してきたからです。
私たちは「治療します」とは言いません。治療するのは自然治癒力だからです。「直しました」とは言います。あとは自然治癒力に治してもらいます。
わごいちは治すところではなく、直すところ。そして治っていくところ。これが本当の整体だと思います。
整体院の社会的役割
私たちの社会は色々な問題を抱えています。
医療は患者の身体に手を触れなくなり、機械頼み薬頼みになってきています。自然から離れると自然治癒力の働きが低下し、治らないのも必然です。
整体はまだまだ「人様の大事な健康を守る仕事」というプライドが根付いていません。もっともっと広く学び努力するべきて、もっともっと技術を深めなくていかなくてはなりません。
わごいちは一つのモデルとして、「整体ってこんなことができるんだ」という可能性を日々実証します。このような取り組みが他の整体院に波及し、一人でも多くの人の救いとなるように願っています。それこそが整体院の最大の使命、社会的役割だと確信するからです。
三宅弘晃
同業者の先生方向けにわごいちの施術を公開しています。実際に施術を受け、質問をすることができます。ご活用ください。→ わごいちSHOWROOM